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    2019-08

    新製品開発チームが成果を生み出すために必要な条件とは

    9月27日の日経「経済教室」が興味深かった。タイトルは「閉塞打破 企業経営の条件(上) 新製品開発、異分野結集で」(恩蔵直人氏著)。以下に引用する。

    「技術力に違いがなくても、開発チームの特徴によって、生み出される新製品は大きく異なる。創造的な新製品を生み出しやすい開発チームもあれば、そうした新製品をなかなか生み出せない開発チームもある。日本企業が技術力で劣っているとは思えないが、サムスン電子など一部の韓国企業は、日本企業よりも創造的な新製品を次々に生み出している。生み出される新製品の違いは何に起因しているのだろうか。」

    著者は、この違いを生み出す背景として、クロスファンクショナル(職能横断的)に統合した開発チームの存在をあげる。職能横断的な統合による開発チームでは、組織内の階層性は取り除かれ、構成メンバの専門領域は、マーケティング、企画、デザイン、営業、研究開発など多岐にわたるという。しかし、専門領域が異なると、多くの場合、価値観や使用言語が異なる。

    「いくら職能横断的な統合を取り入れても、開発チームを適切にマネジメントできなければ、効果をもたらすどころか、むしろコンフリクト(摩擦)を生み出してしまったり、非生産的になってしまったりする。」

    では、職能横断的な統合は、どのようなマネジメントの下で新製品開発に有効となるのか。著者は以下の3点を上げる。

    1.開発チーム内の人間関係が良好で、結束力があること。(社会的凝集性)
    2.開発チーム全体として、目標達成に向けてのコミットメントがあること。(組織的志向性)
    3.社内での開発チームの運営に自由度があり、自律的に活動できること。(集団的自律性)

    上記3点は個別に存在する特徴ではなく、それぞれ有機的に関連している。たとえば、開発チームの集団的自律性が高いと、職能横断的な協働は加速されやすく、社会的凝集性や組織的志向性にも好影響をもたらす。

    ところで、つい先日、「町工場のおやじ、電気自動車に挑む」(小倉庸敬氏著)という本を読んだ。そこで描かれているのは、町工場の技術者たちとデザイナーが、価値観や使用言語の違いから、ぶつかりながらも、協働して製品開発していく姿である。
    上記3点への適合性はどうか。組織的志向性と集団的自律性は極めて高いチーム。本を読んだ限りでは、社会的凝集性の面でやや苦労したような印象を受けた。

    上記「経済教室」の記事のタイトルは、「閉塞打破 企業経営の条件(上)」。続編の(下)が楽しみである。


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