Twitter の活用事例に学ぶ - 関与するからこそ意欲も高まる
最近、読んだ本に面白い話が載っていた。「バックチャンネル」が大学の授業における生産性を高めるという話。
「バックチャンネル」とは、授業中の学生同士のひそひそ話のこと。通常、授業中のおしゃべりは禁止であるが、アメリカの大学での実験で、「バックチャンネル」を認めたときに、出席率や授業の理解度、試験合格率が向上するという結果が出たという。「バックチャンネル」による学生の自律的な参加によって動機づけが向上し、不明点の積極的な解消が図られたためと解釈されている。
この結果を応用して、テキサス大学のある授業では、授業中にツイッターで感想や質問を投稿することを奨励しているという。リアルタイムでの投稿によって、一人の学生の理解が他の学生の理解を促し、視点が多様化して、授業が面白くなる。その結果として、さらに授業への参加意欲が高まる効果があると見られている。(出典:「Google+の衝撃」 山崎秀夫・村井亮・小石裕介著)
ディスカッションを通じて、理解が深まったり、意欲が促進するケースは、授業だけでなく、企業でも見られる。たとえば、事業戦略について、経営陣だけでなく、社員を含めたプロジェクトを結成して、論議して策定していく場合がある。この方式で策定した事業戦略は、上からお仕着せの戦略ではなく、社員が参画して策定されたものなので、社員にとって納得感が高い。また実行への責任感も生まれる。同時に、プロジェクトへの参画を通じて、社員の意欲向上や主体的な思考、行動が促進されるので、社員教育の効果も期待できる。
組織は人で成り立っている。すぐれた戦略も実行してこそ意味がある。そのためには、組織を活性化し、社員の意欲を高めることが必要になる。組織活性化や社員の意欲向上を目指す企業には、ぜひ社員を巻き込んだ戦略策定のプロセスを導入することをお勧めしたい。
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