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    2019-12

    池上彰の必修教養講座「現代世界の歩き方 - 年金制度、長寿の備え」を読んで


    日曜日ころから急に暑くなりましたね。最高気温を確認すると、

      7月12日(木) 29.7℃
      7月13日(金) 31.2℃
      7月14日(土) 32.2℃
      7月15日(日) 34.1℃
      7月16日(月) 33.6℃
      7月17日(火) 34.9℃

    毎日、最高気温が上がっていることがわかります。
    感じたことを数字で確かめるって大事だなと思います。

    昨日、平年より4日早く梅雨明けもしたそうです。
    これからしばらく暑い日が続きそうですね。

    夏空


    さて、2012年7月16日の日本経済新聞に、「池上彰の必修教養講座 『現代世界の歩き方』 年金制度、長寿の備え」という記事が掲載されていました。

    以下は記事からの抜粋です。



    ・年金は保険の一種です。

    ・「長生きしたのに蓄えがなくて生活できない」というリスクへの備えです。

    ・保険ですから「受け取れないのは損だ」という発想は、本来おかしいのです。

    ・(介護保険と同様に)年金保険も本来はもらわないで済めばありがたいはずなのですが、「生きていれば受け取れる」という点で「もらわないと損」と考えてしまうようになっています。




    人の寿命は事前にはわからないので、長寿のために経済的に困窮するリスクがある。そのリスクを相互扶助によって軽減することが、年金の本質であることが説明されています。これは、まったくその通りですね。

    ただ、その趣旨通りの設計になっているかどうかは疑問です。なぜなら

    ・年金の受取開始時期が平均寿命よりも10年以上早い。
     (男性の平均寿命 79.6歳、女性の平均寿命 86.4歳)

    ・経済的に困窮しているかどうかに関わりなく、受け取れる。

    からです。実際には、長寿のために経済的に困窮している人が受け取る保険ではなく、65歳になれば受け取れる保険になっています。

    支払いをしているにも関わらず、年金をもらわないということは、65歳に達するまでに亡くなることを意味します。これを「もらわないで済んでありがたい」と思う人はなかなかいないのではないでしょうか。

    また、一般になされている支払いよりも受け取りが少なくて損という議論は、個々人の寿命についてのものではなく、世代間不公平についての話です。

    それぞれの人の寿命は事前にはわからないので、結果的に受け取りが少なくなるかもしれないし、多くなるかもしれない。それは理解しやすいと思います。自分が受け取り額が多い方にまわる可能性もあるからです。

    しかし、もしある世代が受取額が多くて、別の世代が支払額の方が多いと事前にわかっていたとしたら…?支払額の方が多い世代にとっては、納得しにくいのではないでしょうか。

    この記事の後半は以下の通りです。



    ・日本では1942人に厚生年金の制度が発足しました。61年に国民年金も始まりました。始まった当初は積み立て方式でした。

    ・73年度から賦課方式の要素が強まりました。現役世代が払い込む保険料を、その時点での高齢者に年金として払う仕組みです。
     つまり、若いうちは高齢者を支え、高齢者になったら若い人に支えてもらいます。これを厚生労働省は「世代間の支え合い」と称しています。
     高齢者が増えて年金受給者は増える一方、少子化によって保険料を納める人の数は減っていく。いまの年金制度は維持可能なものであるのか。これがいま議論されているのです。



    支える場合もあれば、支えられる場合もある、それが「支え合い」だと思います。ある世代にとって負担が重く、別の世代には恩恵が多いとすれば、それば「支え合い」とは言えないのではないでしょうか。

    「厚生労働省は『世代間の支え合い』と称しています」という表現から、厚生労働省はそう言っているけれど、自分は必ずしも同意はしないというニュアンスを感じる…と言ったら、穿ちすぎでしょうか。

    また、最後の一文からは、明言はされていませんが、池上彰氏は、いまの年金制度は維持可能なものではないのでは…?と暗に問題提起されているように感じました。


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    Facebookで年金について意見交換しました


    今朝もセミが鳴いています。よく晴れた休日の朝です。

    さて、昨日の年金の話。Facebookでご紹介したところ、たくさんのご意見をいただきました。自分が気づいていなかったような論点もありましたので、ご紹介します。



    ・自分が貯めただけ自分のところに帰ってくる年金の仕組みにしてほしい。そうでないと、年金未納者は増えるばかり。制度設計から見直す必要がある。

    ・年金は税金と捉えるべき。税金と捉えれば、自分に戻ってこなくても損とは思わない。

    ・年金と税の財源の一元化に賛成。積立なら民間の生命保険で十分。

    ・税と社会保障を一元化して、民間に積立方式の年金を任せると、現在の障害年金制度が実現しなくなる。

    ・年金というのは、本来、高齢になって働けなくなった時や障害をもった時のための社会保障の一つ。その基本は相互扶助。そう考えると払っただけ貰うというものではない。

    ・国民年金の未納者が多いのは、保険料を払えるだけの収入のない非正規労働者などが国民年金の被保険者になっているからで、企業が保険料を払っていないということ。そういう意味で、年金などの社会保障と税は一体化しないとシステムとして、もう成り立っていかない。

    ・年金の根本の相互扶助が、高齢化が進んだため、何人もの人々によってでなけば支えきれなくなってきている。(障害、遺族年金も同様)

    ・未納には、意志をもってする未納(払えるけど払わない)と、意志をもっていない未納(払いたいけれどお金がない)、そして意志があったのに企業等が払っていなかったという未納の三者にわかれる。税と社会保障の一元化の制度設計において、この三者が満足できるようなしくみにしようとすると、歪みが出てくるのではないか。

    ・国民年金で、専業主婦が手続きを知らず、年金が貰えないケースがある。年金の種類によって年金の貰える人と貰えない人がいるという現状を何とかするべきだ。

    ・税も社会保障も、現在はルールが細かすぎる。自治体によってルールが異なるケースもある。一体化を進めていくとしても、どこから手をつけたらいいのか。

    ・現在の年金制度は「賦課方式」。払った分だけもらえる「積立方式」ではない。だから本来は損得ではないはず。だけど、こんな数字を見せられると複雑。もう少し世代間格差を圧縮しないと、若い世代はついてこない。

    ・世代間で支え合うしくみでは、人口の増減などで不公平が生じる。積立方式にして、世代内で支え合う世代内相互扶助のしくみに変える方がよい。

    ・世代間の不公平もそうだけど、職業(身分)、ましては夫の職業で立場が変わる今の制度は、絶対改めるべき。自分で納めない3号と、低所得でも何とか納付している1号とが、将来支給される基礎年金が同じというのは…。

    ・雇用等の問題(正規雇用/非正規雇用、転職や起業等のキャリアに対応できていない)、そして個人単位といいながら、家族(夫婦)単位なのか、はっきりしない点が問題。

    ・サラリーマンから独立して、2号から1号になると、専業主婦の奥さんも3号から1号になって年金保険料を納付する必要があることを知らない人が多い。3号の保険料は、夫が払ってると思っている人も多い。

    ・同じ専業主婦でも夫がサラリーマンなら3号で保険料は免除。自営業の妻なら1号で納付義務がある。サラリーマンと専業主婦の妻が標準的というモデルでこれまでの制度が作られてきた矛盾が現れている。

    ・数字を確認すると
     第1号被保険者 1,938万人
     第2号被保険者 3,891万人
     第3号被保険者 1,044万人
     未加入者 9万人。

     第1号被保険者の16.6%に相当する321万人が年金未納になっている。

    年金未納
    平成22年度の国民年金保険料の納付状況と今後の取組等について|厚生労働省
    http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001ipd1.html


    ・図を見ると、免除者が348万人もいる。免除者数が多くないか。

    ・所得の額によって保険料を免除申請ができるようになっている。長期間非正規で収入の少ない層が多くなっているということと思われる。企業が非正規(保険なし)を増やした影響だろう。



    もとは、世代間不公平をテーマにした投稿だったのですが、そこから発展して、社会保障と税の一体化、年金の種類の複雑さ(職業や身分で種類が変わる)、個人単位か家族単位か明確でない問題など多様なご意見をいただき、年金に対する関心の高さを感じました。

    年金については、引き続き考えていきたいと思っています。


    50歳以下では年金は払い損…というある試算結果


    今朝、セミが鳴いていることに気がつきました。確か昨日は鳴いていなかったはず…。セミの声を聞くと、いよいよ夏本番だなあと感じます。

    さて、日本経済新聞の週末マネーサロンというサイトに、年金に関するある試算値が掲載されていました。支払額と受取額を比較すると

    ・ 70歳 : 3,090万円の得、
    ・ 65歳 : 1,770万円の得、
    ・ 60歳 :  750万円の得、
    ・ 55歳 :  170万円の得、
    ・ 50歳 :  340万円の損、
    ・ 40歳 : 1,220万円の損、
    ・ 30歳 : 1,890万円の損、
    ・ 20歳 : 2,280万円の損


    なんだそうです…。

    ※ 平均年収750万円のサラリーマンが40年間、​厚生年金に加入し、専業主婦の妻とともに平均寿命まで生きた場合の試算値

    制度として破綻していると言わざるを得ません…。
    なぜ、こんなことになったのか?

    結論から言うと、
    (1) 働く人の数が減った → 高齢者を支える年金の払い手が減った。
    (2) 平均寿命が伸びた  → 年金の受給期間が伸びた。

    数字で確認してみましょう。



    (1) 働く人の数が減った

    働く人である生産年齢人口(15歳~64歳)の数は、

    ・ 1995年 : 8,726万人
    ・ 2010年 : 8,103万人
    ・ 2025年 : 7,233万人(推計)

    ※ これまでの15年間で、623万人減った。
    ※ 今後の15年間でさらに870万人減る見込み。

    生産年齢人口推移

    国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(2002年1月推計)」
    独立行政法人労働政策研究・研修機構ページから転載


    (2) 平均寿命が伸びた

    1985年と2010年を比較すると、





      1985年2010年
    男性の平均寿命74.8歳79.6歳
    女性の平均寿命80.5歳86.4歳
    人口に占める65歳以上の比率 10.3%23%



    つまり、働く人の数が減ったことと、平均寿命が伸びたことで、

    以前は、約7人で1人の高齢者を支えていたところを今は3人で1人を支えなければいけなくなった

    ということです。

    こういう時代に生きる私たちには自衛努力が必要ですね。でも、年金制度も見直しができないものかと思います…。




    ワーク・ライフ・バランスとは

    最近よく耳にする「ワーク・ライフ・バランス」という言葉。

    ワーク・ライフ・バランスとは、「仕事と生活の調和」だという。この言葉は、男女共同参画や女性の戦力活用の文脈で語られることが多いが、男性にとってのワーク・ライフ・バランスとはなんだろうか?そもそも男性は「ワーク・ライフ・バランス」という言葉、概念について、どう感じているんだろう?

    そう思っていたときに、元国連事務次長の明石康氏が「ワーク・ライフ・バランス」に違和感があると語っているインタビュー記事を読んだ。(2011年8月22日(月)の日経朝刊「ワーカホリックも悪くない 仕事と生活の比重 人それぞれ」)

    明石氏は、「働く意義を軽んじている印象をワーク・ライフ・バランス論から受ける」とし、「私自身は『ライフ・イズ・ワーク』、仕事こそが人生だと思っている」と言う。そして「仕事を通じて国や社会の発展に貢献できることは、自己実現の手段で大きな喜び」と続ける。

    確かに、仕事=自己実現と感じる人にとって、仕事に没頭できることは幸せな人生かもしれない。しかし問題はその選択が本人に可能かどうかではないか。そう思っていたら、明石氏の言葉は以下のように続いていた。

    「何に人生の重きを置くかは人それぞれ。心から仕事を楽しめるならば比重が80対20でも構わないし、家庭を重視したいなら20対80でも問題はない。大切なのは比重を自ら選べ、それに応じた働き方が実現できること」

    大切なのは比重を自ら選べ、それに応じた働き方が実現できること。明石氏はワーク・ライフ・バランス論を否定するが、これはワーク・ライフ・バランスの考え方そのものではないだろうか。そう感じて、Twitterで上記の趣旨をツイートしたら、こんな指摘を受けた。

    「『仕事こそが人生』という生き方を陰で支えている、無償または自分よりも少ない報酬による家事・育児・介護等の重労働の恩恵を自覚していない発言のようにも思えます。」

    ・・・その通りだと思った。自分自身も育児中であるにも関わらず、重要な視点を見落としていたことに気づかされた。仕事が楽しいから、仕事に比重を置くという考え方には、家事、育児、介護の責任を引き受けるという視点が欠落している。

    ワーク・ライフ・バランスとは、仕事も私生活も充実させて調和させるというだけでなく、仕事においても私生活においても、全人格的に自分の役割に応じた責任を果たすことと理解するべきではないだろうか。


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    プロフィール

    片山 祐姫

    Author:片山 祐姫
    経営革新等支援機関
    (認定支援機関)

    http://www.officeair.net/

    キャッシュフローコーチ®|大阪

    大阪産業創造館の「あきない経営サポーター」として、オンライン相談、面談での相談対応をしています。下記ページからお申込みください。 (相談は無料です)
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