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    2019-12

    顧客を絞るべきか?


    先日、文房具店二店を経営する経営者の方とお話をする機会がありました。そのうちの一店は、店舗面積、取扱点数ともに、自他ともに認める地域一番店とのことです。

    顧客層も幅広く、学童用文具、オフィス用文具、趣味で使用する文具など幅広く売れているのだそうです。

    (特に、経営削減の流れで、事務用品を会社持ちから個人持ちにする傾向にあり、「自分で買うなら少し良いものを」という意識が働き、少し高めの文房具も売れているそうです)

    その経営者の方の悩みは、「絞らなくてもいいのか?」ということ。

    経営やマーケティングの本を読むと、「顧客層を絞り込む」、「強みにフォーカスするため商品範囲を絞り込む」という話が出てくる。

    今のままでいいのか?という不安感をずっと持たれていたそうです。

    結論から言いますと、「別に絞る必要はありません」

    すべての企業が強みにフォーカスして絞り込む必要があるわけではありません。

    絞り込む必要があるのは、二位以下の企業です。絞り込む理由は、自社が勝てるポイントを見つけて、経営資源を集中投下するためです。

    一位の企業は絞る必要はないのです。

    世の中のほとんどの企業は二位以下です。なので、一般に「顧客層を絞り込む」、「強みにフォーカスして商品範囲を絞り込む」と言われがちです。

    その前提をすっ飛ばして、結論だけ取り入れると、自社の現状に合わないセオリーを取り入れてしまうことがあります。

    一位の企業は全方位戦略で問題ありません。

    たとえば、山奥の他に競合もないような、一軒しかない飲食店で、顧客層を「デートに使いたい若いカップル向け」とか「タイ東北部の料理専門店」などニッチなゾーンに絞り込みをしたら、どうでしょう?

    捨てなくてもいい、家族連れ客やグループ客、サラリーマン客を捨てることになり、機会損失となります。

    疑問に思うことは、「なぜなのか?」、「その結論の根拠や前提条件は何なのか?」を確認する必要がありますね。





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    「USJ」本の著者が説く「リアプライ」。ついでに「ラン活」についての小考察


    久しぶりに「USJのジェットコースターはなぜ後ろ向きに走ったのか?」(森岡毅著)を読み直しました。読み直した理由は、実は小学生の子供に「本を読んで!」と言われた時に、読み聞かせられる適当な本がその時に、手元に他になかったから。

    手元の子供向けの本は読みつくし、子供が読んでいないのは後はビジネス書だけ。どの本が面白いだろう?この本なら、ストーリー性があって少しは面白いかな?・・・

    と最初の方を読み聞かせると、非常に興味を示し、
    「もっと続きを読んで!」
    と毎晩続きをせがまれることになったのでした。

    改めて読んでみて、やっぱりすごく面白いです。一難去ってまた一難、そのたびに、ピンチをアイデアで切り抜ける…。子供がワクワクして続きが知りたくなるはずです。

    今回、読み直してみて、個人的に私が「やっぱりそうだよね!」と深く頷いたのは、「世界中からアイデアを探す!」のところです。

     > 続きを読む 




    さて、最近、「ラン活」という言葉を知りました。気に入ったランドセルを購入するための情報収集から購入に至るまでの活動を「ラン活」というそうです。

    最近のランドセルのカラーバリエーションの多様化、ファッション化については、なんとなくは知っていましたが、ランドセル購入がここまでイベント化しているとは知りませんでした。

    (人気ブランドの場合、販売開始初日にホームページにアクセスが殺到し、システムダウンした例もあるようです。”ラン活狂騒曲”とか”ランドセル争奪戦”などと言われています)

    口コミ情報などをもとに、その背景を考えてみると…

    ● 少子化で一人の子供にかける金額や購買に費やすエネルギー(購買のための探索など)が増加している。
    ● 祖父母が小学校入学という節目に際して金額を気にせずプレゼントしてくれる。
    ● 自分が小学生の頃は、黒か赤のランドセルしかなかったお母さん世代が、自分の気に入るランドセル選びに熱中している。(お母さんが”一目惚れ”したランドセルを選ぶケースも…)
    ● ランドセルがファッションの一部、個性化の手段の一つになっている。(ほかの人と”かぶる”のはイヤという意識がある)
    ● ママ友の視線を気にするお母さんが多い。(ママ友に褒められると嬉しい)

    などがあって、ランドセル市場の活性化、高額化につながっているようです。

    ランドセル市場が活性化し、高額化していることをもとに、有望市場だからと言って、今から、まったく新規に市場に参入するのは、よほどの競争優位性(強力なブランドや高品質な製造背景など)がなければ、難しいはずです。

    ただし、同様の要素がある市場が他にはないか(現在は制約下にある市場で、自社が制約を解放することで消費者ニーズを満足させられる…など)考えることで、商機を見出すことは可能かもしれません。

    これも一つの「リアプライ」ではないでしょうか?




    そのアンケート、誰かにチェックしてもらった?


    questionnaire

    アンケートは、何かわからないこと、知りたいことがある時に調査するための一つの手法です。

    ということは、通常は、アンケートには特定の目的があります。その目的が何であるかを事前に明確化しておくことが望ましいです。

    なぜかというと、たくさんの質問項目を盛り込むと回答率が低下したり、煩雑さから、回答者が面倒になって、回答の正確性が下がることがあるためです。

    短い時間で回答できるアンケートの方が回答してもらいやすいし、より正確な回答が期待できます。

    一方、実施側からすると、せっかく実施するアンケートですから、ついつい、「コレも聞いておこう」「アレも聞いておこう」となりがちです。

    ですから、事前に目的を明確化して

    ○何のためのアンケートであるか
    ○何がわかれば、その目的を達せられるのか

    を明確にしておく必要があります。

    また、アンケート結果をどのように活用するかについても事前に考えておきましょう。

    たとえば、客層の変化を定量的に把握するための調査だとします。調査結果を受けて

    ○品揃えや販売促進策を見直すのか
    ○営業時間を見直すのか

    によっても、質問項目や聞き方が変わってきます。せっかく費用や時間をかけて行う調査であるので、活用方法を事前に考えて、活用できる調査設計にする必要があります。

    それと、忘れてはならない大事なポイントはプレテストの実施です。

    ・アンケート票の質問内容がわかりにくくないか
    ・表現が適切か
    ・指示に不明瞭な点がないか
    ・選択肢に抜け漏れがないか

    などはアンケート票の作成者には気づきにくいところです。

    アンケート票を作成したら、必ず何人かに回答してもらい、上記の観点でチェックしてもらって修正するようにしましょう。


    1万円の料理は高い?


    「かあさーん、クリスマスケーキ買って~!」
    と子供がポストに入れられた、クリスマスケーキのカタログを持ってきた。

    「どれ?」と聞くと
    「これ!」
    と指差したのは、1万2,000円のイチゴのクリスマスケーキ。某有名ホテルのケーキらしい。

    内心、「高っ!」と思ってると、
    「あー、やっぱりコレ!」と妖怪ウォッチの3,800円のキャラデコケーキに変更。
    「このウサピョン、目が変わるんだって!」

    やはり子供、そういうことが嬉しいらしい。
    こちらは、とりあえず、1万2,000円よりも安くなったことで、内心、ほっとしました。

    ところで、彼の価格の提示のしかたは、アンカリングという手法です。

    価格など数字の判断には、基準値が不可欠です。

    通常の買物では、過去の買物やふだんの買物などで得た内的な基準価格を参考に「高い」、「安い」を判断しています。

    最初に高い価格を提示することで、この内的な基準価格を高くし、買ってもらいたい商品の価格に割安感を感じてもらうことが可能になります。

    アンカーとはイカリのことです。最初に提示された情報が心理的なイカリ(=基準値)となり、その後の判断に影響してしまうことをアンカリングと言います。

    飲食店などでは、価格帯の異なる複数のコース設定をすることで、中間的な価格帯のコースが選ばれやすくなります。

    2万円、1万円、6,000円のコース設定のお店と、1万円、8,000円、5,000円のコース設定のお店では、1万円の価格感が変わってくるということです。

    高い設定の価格帯は、多くのお客様に選ばれなくてもいいのです。高い価格帯の設定があることで、それよりも低い価格帯が選ばれやすくなります。

    また、高い価格帯の設定があることで、お店のグレード感が上がるという効果も期待できます。

    飲食店以外にも、サービス業や小売業などでも活用できる手法ですので、ぜひ取り入れてみてください。


    消費税増税に向けての駆け込み需要をどう見るか


    昨日(2014年1月12日)の日経に「消費税増税の4月近づくが…駆け込み購入『予定ない』6割」という記事が掲載されていました。日本生命が実施した調査で、「増税を見越した買い物の予定はない」との回答が62%だったことが紹介されており、消費者の買いだめや駆け込みが想定ほど起こらない可能性が示唆されています。

    日本生命の調査結果を見ると、確かに増税を見越して「購入するつもりはない」の回答は62.4%です。

    一方で、「増税を見越して何を買うのか」という設問では、家電製品を始めとして、さまざまな商品についての購入意向が表明されています。

    ・家電製品 44.5%
    ・車・バイク 21.7%
    ・日用品 17.9%
    ・家・マンション(リフォーム含む) 15.9%
    ・洋服・鞄・アクセサリー 13.8%
    ・家具・インテリア 13.6%
    ・食料品 12.1%
    ・嗜好品 7.4%

    増税を見越して何を買うのか
    出典:「2014年の豊富・期待」に関するアンケート調査結果について(日本生命相互会社)
    https://www.nissay.co.jp/news/2013/pdf/20140108.pdf


    上記の数字、たとえば、「洋服・鞄・アクセサリー」の13.8%を多いと捉えるか、少ないと捉えるかは人によって異なると思います。回答者の1割以上が、購入意志があるというのは私は大きい数字と考えていいのではないかと思います。

    計画購買と非計画購買では、一般に非計画購買の比率が高いです。業種や業態によっても異なりますが、7~8割程度と言います。計画購買だけでも、1割以上が「買うつもり」ということは、プロモーションによっては、もっと多くの購買を見込めると考えていいのではないでしょうか。

    下記グラフは、前回の消費税引き上げ時の駆け込み消費について、ニッセイ基礎研究所が家計調査をもとに分析したものです。

    駆け込み需要が大きかった主な品目
    出典:「消費税率引き上げによる経済への影響試算(2013~2016 年度)」(ニッセイ基礎研究所)
    http://www.nli-research.co.jp/report/report/2012/09/repo1209-1.pdf


    上記は、実際に「駆け込み消費」を行った実績です。現在の購入意向と、1997年の購入実績を単純に数値比較すれば、現在の購入意向は低いという評価になりますが、現在の購入意向に非計画購買が追加されると考えると、すぐに低いと結論づけることもないように思います。

    事業者のプロモーションによっては、購買率を上げることも可能なのではないでしょうか。工夫のしどころであると言えそうですね。


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    プロフィール

    片山 祐姫

    Author:片山 祐姫
    経営革新等支援機関
    (認定支援機関)

    http://www.officeair.net/

    キャッシュフローコーチ®|大阪

    大阪産業創造館の「あきない経営サポーター」として、オンライン相談、面談での相談対応をしています。下記ページからお申込みください。 (相談は無料です)
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